食いしばりで頭痛・肩こりが起こる?原因と自宅でできる対策を歯科医師が解説

食いしばりで頭痛・肩こりが起こる?原因と自宅でできる対策を歯科医師が解説

「朝起きると顎が疲れている」
「こめかみのあたりが重い」
「肩こりや頭痛が続いている」

このような症状がある場合、その背景に歯の食いしばりや歯ぎしりが関係していることがあります。

食いしばりは、自分ではなかなか気づきにくい習慣です。仕事やパソコン作業に集中しているとき、スマートフォンを見ているとき、ストレスを感じているとき、さらには睡眠中にも無意識に上下の歯を強く接触させていることがあります。

こうした状態が続くと、歯や顎だけではなく、顎を動かす筋肉にも負担がかかり、顎の痛みや違和感、頭痛などにつながる場合があります。

今回は、沼澤田無駅前歯科が、食いしばり・歯ぎしりと頭痛や肩こりとの関係、自宅でできる対策、歯科医院を受診した方がよい症状についてわかりやすく解説します。

食いしばり・歯ぎしりとは?

食いしばりとは、食事をしていないにもかかわらず、上下の歯を強く噛み合わせたり、持続的に接触させたりする状態です。

また、睡眠中などに歯を強く噛みしめたり、ギリギリと擦り合わせたりする行為は「ブラキシズム」と呼ばれています。

大きく分けると、

  • ● 日中に起こる食いしばり
  • ● 睡眠中に起こる歯ぎしり・食いしばり

があります。

特に注意したいのが、日中の無意識な歯の接触です。

本来、リラックスしているときには上下の歯は常に接触しているわけではなく、わずかに離れているのが自然な状態です。

しかし、仕事や勉強、パソコン作業などに集中していると、本人が気づかないまま長時間歯を接触させていることがあります。

 

食いしばりで頭痛が起こることがある理由

食いしばるときには、顎を動かすための「咬筋」や「側頭筋」と呼ばれる筋肉を使います。

特に側頭筋は、こめかみ付近に広がっている筋肉です。

食いしばりによってこれらの筋肉へ継続的に負担がかかると、

  • ● こめかみ周辺の痛み
  • ● 頭が重い感じ
  • ● 顎の疲労感
  • ● 顔周辺の筋肉の張り

などを感じることがあります。

朝起きたときに「頭が重い」「こめかみが痛い」「顎が疲れている」という場合には、睡眠中の歯ぎしりや食いしばりが関係している可能性もあります。

ただし、頭痛にはさまざまな原因があります。

すべての頭痛が歯ぎしりや食いしばりによるものではありません。症状が強い場合や突然激しい頭痛が生じた場合、頭痛が長期間続く場合などは、歯科だけで判断せず医科への受診も必要です。

 

食いしばりと肩こりには関係がある?

食いしばりによって直接すべての肩こりが起こるわけではありません。

ただし、顎周辺の筋肉が緊張している方では、首や肩周辺にも強い緊張がみられることがあります。

特に、

  • ● 長時間のデスクワーク
  • ● パソコン作業
  • ● スマートフォンの長時間使用
  • ● 猫背などの姿勢
  • ● 心理的な緊張やストレス
  • ● 無意識の食いしばり

などが重なると、顎だけでなく首や肩にも負担がかかりやすくなります。

そのため、肩こりが続いている方で「顎も疲れる」「朝起きると歯が浮いたような感じがする」といった症状がある場合は、一度食いしばりの有無を確認してみることも大切です。

 

食いしばり・歯ぎしりのセルフチェック

次のような症状がないかチェックしてみてください。

□ 朝起きたときに顎が疲れている

睡眠中に強く噛みしめている可能性があります。

□ 朝、歯に違和感や浮いたような感じがある

長時間強い力がかかることで、歯や歯の周囲に負担がかかっている場合があります。

□ こめかみ周辺が疲れる・痛む

食いしばる際に使う側頭筋が緊張している可能性があります。

□ 歯の先端がすり減っている

歯ぎしりを長期間繰り返していると、歯が摩耗することがあります。

□ 歯が欠けたりヒビが入ったことがある

強い力が繰り返しかかることで、歯や詰め物・被せ物に負担がかかる場合があります。

□ 頬の内側や舌に歯の跡がある

食いしばりがある方にみられることがあります。ただし、歯の跡があるだけで食いしばりと断定することはできません。

□ 口を開けると顎が痛い・音がする

顎関節や咀嚼筋に問題が起きている可能性があります。

複数当てはまる方は、歯科医院で一度チェックしてもらうことをおすすめします。

 

自宅でできる食いしばり対策

食いしばりに気づいたら、まずは顎への負担を減らすことから始めましょう。

1.「歯を離す」ことを意識する

日中の食いしばり対策として、とても重要なのが上下の歯を離すことを意識することです。

仕事中やスマートフォンを見ているときに、

「今、歯が接触していないかな?」

と確認してみてください。

上下の歯が接触していたら、

  • ● 唇は軽く閉じる
  • ● 上下の歯は離す
  • ● 顎の力を抜く

ことを意識します。

パソコンのモニターや机に「歯を離す」などと書いた付箋を貼っておく方法もあります。

 

2.顎に負担のかかる行動を減らす

顎の筋肉や関節に痛みがある時期には、

  • ● 硬いものを長時間噛む
  • ● ガムを長時間噛む
  • ● 大きく口を開ける
  • ● 頬杖をつく

といった行動を控えましょう。

顎関節や筋肉への負担を減らすことが重要です。

 

3.姿勢を見直す

デスクワークをしている方は、頭が前に出た姿勢になりやすくなります。

長時間同じ姿勢を続けず、定期的に休憩をとって、

  • ● 首
  • ● 肩
  • ● 背中

を軽く動かしましょう。

顎だけを意識するのではなく、身体全体の姿勢を見直すことも大切です。

 

4.顎周辺を温める

筋肉の緊張による症状の場合、蒸しタオルなどで顎周辺をやさしく温めることで、筋肉がリラックスしやすくなることがあります。

ただし、強い腫れや急性の痛みがある場合などは自己判断で行わず、歯科医院へご相談ください。

 

5.ストレスや睡眠環境を見直す

食いしばりや歯ぎしりは、ストレスや睡眠状態など複数の要因と関連する場合があります。

規則正しい生活や十分な睡眠、適度な運動などを意識することも大切です。

「最近忙しくなってから顎が疲れるようになった」という方は、生活環境の変化も振り返ってみましょう。

 

歯科医院ではどのような治療をする?

食いしばりや歯ぎしりが疑われる場合、まずは歯や顎の状態を確認します。

症状によっては、就寝時に使用するマウスピース(スプリント)を作製することがあります。

マウスピースには、

  • ● 歯の摩耗や破折から歯を守る
  • ● 顎関節への負担を軽減する
  • ● 咀嚼筋への負担を軽減する

といった目的があります。

ただし、マウスピースを使用すればすべての食いしばりがなくなるわけではありません。

症状や噛み合わせ、歯の状態などを確認したうえで、その方に適した対応を検討することが重要です。

 

市販のマウスピースには注意しましょう

市販品は簡単に購入できますが、形や厚さがご自身の歯並びに合っていない場合、違和感が強くなったり、顎に負担がかかったりする可能性があります。

食いしばりや歯ぎしりが気になる場合は、まず歯科医院で相談することをおすすめします。

 

食いしばりを放置すると歯にも影響することがあります

食いしばりは頭痛や顎の疲れだけではなく、歯そのものにも大きな負担を与える場合があります。

長期間強い力が加わることで、

  • ● 歯がすり減る
  • ● 歯にヒビが入る
  • ● 歯が欠ける
  • ● 詰め物や被せ物が壊れる
  • ● 歯周組織への負担が増える
  • ● 知覚過敏のような症状が出る

ことがあります。

「むし歯ではないのに歯が痛む」「治療した歯が何度も欠ける」という場合、その背景に強い噛む力が関係しているケースもあります。

 

こんな症状があれば早めに歯科医院へ

次のような症状がある場合は、一度歯科医院で診てもらいましょう。

  • ● 朝起きたときに毎日のように顎が疲れている
  • ● 歯ぎしりを家族から指摘された
  • ● 顎が痛い
  • ● 口が開きにくい
  • ● 口を開けると顎から音がする
  • ● 歯がすり減ってきた
  • ● 歯が何度も欠ける
  • ● 詰め物や被せ物が繰り返し外れる
  • ● こめかみ周辺の痛みが続いている
  • ● 食いしばっている自覚がある

症状が軽いうちに原因を確認することで、歯や顎への負担を減らせる可能性があります。

 

田無で食いしばり・歯ぎしりが気になる方へ

食いしばりや歯ぎしりは、自分では気づきにくい症状です。

「単なる肩こりだから」
「疲れているだけだろう」

と思っていても、歯や顎に強い負担がかかっている場合があります。

特に、

朝起きると顎が疲れている
歯ぎしりを家族から指摘された
歯がすり減っている
顎の痛みや違和感が続いている

といった症状がある場合は、一度お口の状態を確認してみましょう。

沼澤田無駅前歯科では、歯や噛み合わせ、顎関節、咀嚼筋などを確認し、患者さんの症状に応じて必要な治療やセルフケアについてご案内いたします。

西武線「田無駅」北口から徒歩1分です。

食いしばり・歯ぎしり・顎の痛みなどでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

※頭痛や肩こりには歯科以外の病気が関係している場合もあります。強い症状、突然の激しい頭痛、しびれ、発熱などを伴う場合は、医科への受診が必要になることがあります。